ラン島のビーチ
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せっかくホテルの窓から東の空が見えるので、朝は頑張って夜明け前に起床。パタヤ(パッタヤー)という街はきれいな海と近代的なビル群の組み合わせが未来都市のようである。
ホテルのチェックアウト時間は11時。着替えやシャワーを考えると10時すぎにはホテルに戻っていたいので、すぐにビーチに出ても楽しめる時間は3時間ほど。朝食もとらずに(ホテルの朝食サービスは8時だと言うので事前に断っていた)水着に着替えてビーチへと向かう。
さすがに朝7時のビーチはほぼ人がいない。波打ち際で自撮りしていた女子が一人いるだけだった(写真はその女子ではなく妻です)。適当な場所で海の家の人に声を掛け、ビーチチェア2脚を200バーツで押さえる。早速泳ぎに。タワエンビーチはかなりの遠浅で、水の透明度は胸ちかくまで浸かっても足の指が見えるかな程度。ベトナム南部のナムユー島や中部ニントゥアン省の無人のビーチには及ばないがかなりきれいな海である。普段はあまり泳ぎたがらない妻に泳ぎを教えたり、ぼぉっと水に浮いて過ごしたりと、1時間ほど楽しんでから浜辺に戻る。
(参考記事)
もともとこのビーチではゆっくり泳ぐくらいで、お金のかかるアトラクションなどを楽しむ気はなかったのだが、しばしビーチチェアでまったりしていると、ベトナム語もできるビーチボーイが、いわゆる「Sea walk」、つまり酸素ホースつきヘルメットを被って海底を歩くというのの売り込みにやって来て「普通は1200バーツだが特別に800バーツにしてやるからどうだ」と持ちかけてくる。これに妻が目を輝かせはじめ、結局2人1600バーツでお願いすることになった。持参金ではたりないので急遽私がバイクでホテルに戻り、お金を取ってくることに。
8時30分ごろになると、パタヤ本土からと思われる団体客の乗った高速ボートがビーチの端にバカスカと着岸しはじめた。おそらくパタヤ本土に宿泊して、8時までに朝食、それからラン島ビーチ体験、みたいなツアーなのだろう。あっという間に周囲はツアー客だらけになってしまった。言葉からしてベトナム北部人の団体らしい。ゴミは捨てるわ大騒ぎするわと傍若無人な振る舞い。なるほど、10年前は中国人がこんな感じで押し寄せて来て五月蠅がられていたのが、いまはもうベトナム人に取って代わられているのか。おそらく20年前はこれが日本人だったんだろうな、と思うと感慨深い。妻も自分がベトナム人だと気付かれるのを嫌がって、急に日本語で話し始めている。周りをうろつき始めたお土産売りもベトナムそのままでやや興ざめ……。
Sea walk を勧誘してきたビーチボーイに「あまり時間がない。10時過ぎにはホテルに戻りたい」と伝えるが、「いまスタッフがパタヤ本土から向かっている。もう少し待て」とのこと。しかたないのでまた20分ほど泳いで、妻の調達してきたチャーハンなどを食べる。200バーツ。さすがに海は食事も高い。
9時すぎてようやく Sea Walkの準備が整ったというので、ビーチ端の舟寄場まで移動し、指定された高速艇に乗り込む。高速船の揺れはかなりのものだった。
高速艇でサンゴ礁のある北部の Ta Yaiビーチまで移動、そこからこの母船に乗り移り、耳抜きの方法や水中でのサインなどの簡単なレクチャーを受けてから水中へ。水深はせいぜい4~5mといったところだったと思われる。
30分と謳っていた水中散歩はせいぜい15分ほど。たしかにサンゴやイソギンチャク、乱舞する熱帯魚は見られるのだが、魚寄せにばらまくパンくずのせいか海水の透明度は低く、また環境への影響も気になってしまった。ちなみに写真・ビデオ撮影料で800バーツ取られてしまったので、結局は割引なしの「1200バーツ」になってしまった。
(続く)