じゃあ普段ベトナム人はどんな家庭料理を食べているのか

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以前の記事で、「日本で知られているベトナム料理は現地でどんな位置づけなのか」について書きましたが

 
今回はベトナムの家庭ではふだんどんな料理が食べられているか、につい語ってみようかと思います。あくまでもドンナイ省出身の妻の家庭料理を中心に、ですが。

ベトナム料理の基本構造

日本料理はよく「一汁三菜」(汁物ひとつと副菜3つ)と言われますが、米の飯を食べる場合、ベトナム料理の基本は「一汁一菜」です。

まず米の飯。ベトナム語では cơm(コム) です(cơm=コメだと勘違いしている人を見受けますが、コメは gạo です)。日本より若干小ぶりな茶碗でいただきます。日本と違い「属人器」文化がないため、「この茶碗はお父さんの」みたいな考え方はありません。

それから汁物。これが「1汁」にあたります。汁物はベトナム語では canh(カイン/カン)。とろみがある場合は súp(スップ) と呼びます。汁物のかわりに野菜料理(煮物、炒めもの)になることもあります。

それから、メインディッシュともいえる「1菜」。ベトナム語では món mặn (モン・マン:塩辛モノ)と称します。日本同様、白い飯を食うための塩辛いおかずのことです。肉や魚が使われます。

では実際の副食は

よく知られているように、ベトナムでは麺料理も非常に豊富だし、パン食の文化も強く存在しています。が、そこまで話していると紙幅が足りないので、米食を前提に具体的な副食を見ていきましょう。


主食:玄米飯
汁物:白菜のスープ
主菜:gà chiên nước mặm (鶏肉のヌクマム揚げ)

ヌクマム揚げは、ヌクマム(魚醤)と砂糖をつかって、少なめの油で炒め揚げしたものです

 

汁物:小松菜と鶏つみれのスープ
主菜:đậu hũ dồn thịt (厚揚げ豆腐のひき肉詰め)

豆腐のひき肉詰めは、肉の他にきくらげなどを使い、トマトソースで仕上げます

 

汁物:キムチスープ
主菜:tôm rim thịt(エビと豚バラの煎り煮)
デザート:マンゴスチン

韓国食材は近年非常に人気が高いです。マンゴスチンは旬が短く6月~7月限定です。

 

汁物:キムチスープ
主菜:小魚のみりん干し

ベトナムにはみりんはありませんが、味は日本と同じようなものです。

 

汁物のかわりにもやし炒め
主菜:前述のエビと豚バラの煎り煮

前節で述べたとおり、スープは野菜料理に置き換えられることがあります。

 

野菜料理と主食の炭水化物を一緒にして、空芯菜焼きそば
主菜:春巻きと cá lưỡi mèo(舌平目の一種)

焼きそばの類はインスタント麺で作ることがほとんどです。

 

主食:白米のご飯
汁物に代わって野菜料理: mực xào cần tỏi (イカのセリとにんにく炒め)
主菜あるいは副菜:たまご焼き
デザート: sữa chua nếp cẩm(黒もち米の甘煮とヨーグルト)

たまご焼きにはありあわせの材料を何でも入れます。今回セリは入っていませんが、まぁそういう料理名なので。


妻は日本滞在経験もあり、多国籍企業で働いているので、一般のベトナム家庭よりは外国料理の影が多く見えるかもしれませんが、普段の食事はこんな感じです。またベトナムでは、朝昼晩同じものを食べることを嫌がる風潮はないので、料理するのは基本的に1日1回だけです。

麺料理、お粥、パンなどについては、また別の機会に。