ベトナム人の配偶者むけのビザ免除とスタンプの更新①

94

これはベトナム人と結婚しベトナムに住んでおり、かつ勤務先などにビザの更新等を任せっきりにはできない人にしかまったく需要のない話ではあるが、個人的なメモも兼ねてここに記録しておく。

 

ベトナム国籍保持者の配偶者および保護者のビザ

ベトナムにはいわゆる「結婚ビザ」のようなものはない。「ベトナム国籍保持者の配偶者もしくはベトナム国籍保持者の父母」もしくは「在外ベトナム人」(いわゆる越僑)が取得できるのは、①親族訪問ビザ(1年マルチ) ②ビザ免除証書(5年ごと更新) ③永住カード(3年ごと更新)  の3種類である。

もちろん一番簡単なのは①の親族訪問ビザ(TTビザ。VRビザという6か月のものもあるらしい)であり、一番面倒なのは③の永住カードである(実は10年カードというのもあるようなのだが)。そして私がいま保持しているのは②のビザ免除証書である。これは永住カードに必要な収入証明のようなものもいらない手軽なものであるが、代わりに「1度の滞在は180日まで」というルールがある。つまり取得後5年間はビザが要らない代わりに、6か月ごとに国境もしくは入管でスタンプの更新が必要なのである。


180日を超えない事

 
COVID19による国境閉鎖以前はよかった……。半年に一回、旅行がてらに最も近い外国であるカンボジアに遊びに行けばよかったのである。ホーチミン市から最も近いカンボジアの街はスヴァイリエン州バヴェット。私の家からなら距離にしてわずか70㎞ほどであり、バイクでもバスでも2時間あればたどり着けるのである。このバヴェットに限らず、メコンデルタから中部高原にかけてカンボジアとの国境は11個ほどあるので、それを踏破するという楽しみもあった。そしてもちろん、土日でも可能であった。

しかしCOVID19による国境閉鎖の影響で、スタンプの更新はベトナム国内の入管施設で行わないといけないことになった。もちろんこれは平日の昼間にしかできず、また申請と結果受け取りの2回、入管に行く必要が出てくる。そしてこれはどこの国でも同じであろうが、外国人にとって役所での手続きというものは大変面倒なものである。まぁ金を払ってエージェントに任せてしまう手もあるのだが、せっかくベトナムに住みベトナム語を勉強している以上、自分でやってみたいというのも人情である。

私はこれまでに3回、入管でのスタンプ更新を行っている。今回はこのビザ免除証書の取得と、滞在許可の延長について記録しておく。

 
 

ビザ免除証書の入手

まずはビザ免除証書(Giấy miễn thị thực:紙免視實)の取得である。必要なのは以下の書類となる。


  • NA9式申請書類
  • パスポート原本
  • (配偶者の場合は)ベトナムの役所の発行する結婚証明書の公証コピー、(保護者の場合は)出征証明書の公証コピー
  • 配偶者のCMND(人民カード)や戸籍簿とその公証コピー
  • ベトナムにおける自分の在住(暫定居住)証明書

まずはNA9申請書類。これは「NA9 XNC」などと検索すればインターネット上にPDFがいっぱい落ちているので、適当にダウンロードして記入すればよい(XNCは入管の略語)。フォームは英語とベトナム語で書かれているので、ベトナム語の分からない人であっても問題ないだろう。

そして当然、パスポート原本。とくに有効期限の決まりはないようだが、ビザ免除証書は5年くぎりなので、残りの有効期限が5年以下のパスポートであればビザ免除証書の有効期限もそれに合わせて足切りされるので注意すべきである。

次にベトナムの役所の発行する結婚証明書の公証コピー。これは当然結婚した時に発行されているはずである。あのめんどくさい結婚手続きを遂行した甲斐があるというものである。なお、ベトナム人配偶者との間にできた子がいるが配偶者とは別れただとか死別した場合などはその子の出生証明書となる。

それから配偶者のCMND(人民カード)や戸籍簿原本とその公証コピー。ベトナム人民であればCMNDは誰しもが持っているものなので問題はないだろう。

最後にベトナムにおける自分の在住(暫定居住)証明書原本。これは外国人であれば地元公安に届け出が義務付けられているものだから、居住している住宅の所有者に確認すれば出てくるはずである。出てこない場合は早急に作成しないと住んでいるところを追い出されます。

「公証コピー」というのは、公証役場(Văn phòng công chứng)で作成する内容証明確認印つきのコピーである。日本では会社設立だとか遺産分けだとかの特別な場合でしか使わないので馴染みが薄いかもしれないが、ベトナムでは非常に良く利用するものであり、公証役場もそこら中にあるので困ることはないだろう。なお各自治体のUBND(人民委員会)や、公安にも併設されていることが多い。

あとリストに入れなかったが、手続き料金として10ドル相当の現金(ベトナムドン)と4x6cmの写真2枚(1枚はNA9に貼ります)。これらを用意して、ホーチミン市であれば1区グエンチャイ通りにある Bộ Công An Cục quan lý xuất nhập cảnh(公安部出入国管理局)に届けれ出ればよい。赤い領収書とパスポート預かり証が手渡され、1週間後にはビザ免除証書の貼られたパスポートが返ってくるはずである。


公安部出入国管理局。11時半から13時15分は昼休みです

 
ただし、このビザ免除証書が有効になるのは、「最初にこの証書に基づくスタンプを押してから」である。どんなビザがあろうとも、「基本はスタンプ」ということを忘れてはいけない。

あれこれ書いていたら随分長文になってしまったので、「スタンプ更新編」はまた次回。

(続く)

0