ベトナム・アクアリウム

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2023年9月頃より、数年ぶりに熱帯魚飼育を再開しました。これまで日本では2002年ごろ~2011年に断続的に40cm水槽1本、2014年~2017年にベランダでメダカビオトープをしていたのですが、しばらく遠ざかっていました。しかしこの度妻が妊娠し、しばらくの間は「長期間家を空ける」こともなくなるだろうから、「外出」「旅行」に変わる趣味・ストレス解消法としていいんじゃないかと再開してみました。
 

水槽

メイン水槽


幅35cm、奥行き20cm、高さ23センチのメイン水槽(満水量16.1リットル)です。市販の35cmRGBライト、自作の冷却ファン、自作の外部フィルター(700cc)を使用しています。

台所にある、鎧戸風になっている棚に水槽を設置していますが、この棚がかなり斜めになっており(全然水平ではない)、水平になるように加工した厚さ2センチほどの板を敷いてその上に水槽を載せています。この棚の奥行きは19.5センチ程度のため、奥行き17センチの水槽を通販で注文したのですが、「注文のサイズのがなかったから」と勝手に20センチのを送りつけられ(ベトナムあるある)、仕方無しに敷板を加工してなんとか設置しました。

水草は直植えではなく、水槽の奥に超小型植木鉢をいくつか置いて、それをレイアウト用の石で隠す方式を採っています。
 

サブ水槽1


幅18cm、奥行き18cm、高さ23センチのサブ水槽(満水量7.452リットル)です。市販の20cmRGBライト、自作の冷却ファン、台湾式底面フィルターを使用しています。

台所の棚の上にウレタンフォーム+敷板を置いて水平をとり、その上に載せています。

サブ水槽2


幅20cm、奥行き15cm、高さ15センチのサブ水槽(満水量4.5リットル)です。市販のクリップライト、台湾式底面フィルターを使用しています。背が低いのに底面フィルター使用のため、水深を稼ごうとすると頻繁に「つたい漏れ」(エアレーション用のパイプなどを伝って毛細管現象で水が漏れる現象)が起きており、近々リプレイス予定です。なのでレイアウトも荒れ放題です。

 

生体

以下、個別のページで少しづつ紹介予定です。

  • ラミーノーズテトラ
  • ベトナムバタフライプレコモドキ
  • ラスボラ・ヘテロモルファ
  • スノーボールシュリンプ
  • オレンジルリーシュリンプ
  • ピノキオシュリンプ
  • ロングフィンゼブラダニオ
  • カノコ貝のたぐい
  • ヘレネ貝(貝を食べる貝)

 

水草

以下、個別のページで少しづつ紹介予定です。細かい品種名はわからないものも多いです。

  • パールグラス
  • ゼニゴケ
  • ウォーター・ウィステリア
  • ロタラ
  • ミニマッシュルーム
  • アヌビアス・ナナ・プチ
  • オーストラリアノチドメ
  • ハイグロフィラピンティフィナダ
  • ミクロソリウムプテロプス
  • ブセファランドラ
  • 南米ウィローモス
  • マツモ

 

資材

自作外部フィルター

メイン水槽に使っています。日本にいたときは外掛けフィルターしか使ったことがなかったのですが、やはり外掛けフィルターはろ過能力が貧弱です。今回はじめて外部フィルター、しかも自作を行ってみました。制作詳細はまた別記事にしようと思います。

こちらが概念図です。


1.3リットルの密閉容器に各種濾材を詰め、パイプジョイントを通す穴を2つ開けています。フィルタ上部のジョイントから濾過した水をUSBポンプで吸い出し、それを水槽に流し込みます。これによりフィルタ内部が負圧になり、水槽からフィルタ下部に未濾過の水が流れ込むというスタイルです。ポンプを外部に置くことで水温上昇をふせぎ、また負圧式なのでポンプ周りのホース抜けなどが起きたとしても水槽の水がスッカラカンにはならないようになっています(代わりに起動時に呼び水が必要で面倒なのですが)。

台湾式底面フィルター


日本にいたときは、「水槽リセットが難しくなる」と敬遠していた底面フィルターですが、今回はじめて小型水槽(リセットがしやすい)を使ってみたということもあり、思い切って導入してみました。ただしベトナムでは日本でよくあるような底面フィルターは売っていないので、日本で「台湾式」と呼ばれているタイプのものにしています。水槽の底を2.5cmほど上げ底にして、その空間も濾過槽の一部にしてしまうやり方です。

発酵式二酸化炭素供給器

水草のためのCO2の供給には、ボンベ式(本格、高価)、化学式(重曹とクエン酸を使用、安価だが危険性も高い)、発酵式(アルコール発酵を利用、手間がかかるが安全で非常に安い)の3方式がありますが、私はずっと発酵式を利用しています。水槽に微量のアルコールが流れ込むことによって、脱窒細菌が働きやすくなるというメリットもあるようです。

 

余談:ベトナムではメジャーな趣味

アクアリウムはベトナムでは非常にメジャーな趣味です。ざっと見ですが、一般家庭でも10軒に1軒くらいは魚を飼っているのではないでしょうか? そもそもベトナム人は植物や小動物の類を育てることが非常に好きですし、温かい国ですから飼育にあたって加温もいりませんし繁殖も容易です。大都市であっても水道がそう普及しておらず地下水利用の人も多いので、飼育水のカルキ抜きの必要もありません。また自営業が非常に多いので、店先の飾りとしても熱帯魚水槽は選ばれがちです。それに地震も来ませんから、水溢れの心配もありません。

ベトナム語で「観賞魚」は cá cảnh(直訳:さかな景)、「魚を飼育する水槽」は bể cá もしくは hồ cá (直訳:さかなタンク、さかな池)、また「水生生物趣味」一般のことは thủy sinh (直訳:水生)といいます。メジャーな趣味だけあって、街のあちこちに、どんな田舎でも1軒や2軒は熱帯魚屋があります。

[参考記事]


 

私の住む空港北西地区にも熱帯魚屋が集中している地域があり、幸いなことにベトナム南部でも最大級の Trung Tín という店の支店もあるので重宝しています。いや、店自体は本当にたくさんあるのですが、個人商店が多いので外国人にはちょっと入りにくい感じがあるんですね……。