2月4日午前:サイゴン川沿いは大きく変貌していた

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※この記事は旅行から帰った後に書いています。1万ドンは約56円でした。
※地図はこちらを参照
 

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6:50とまずまず早めの起床。シャワーなどを済ませホテルのロビーで朝食を頂くが、バゲットとオムレツにコーヒーだけ、テーブルも3人以上は無理そうなものがひとつだけだった。やはりこのホテルはCosyではないな、と思いながら出かける。

 

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ベンタイン市場前のサイゴンバスターミナルまで歩いて15分ほどか。市場周辺は、旧正月の飾り付けだけではなく昨日2月3日の「Ngày Thành Lập Đản Công Sản Việt Nam(ベトナム共産党設立記念日)」のものも目立つ。金銭的な理由から、今日以降はタクシーを使いたくないのでバスターミナルの案内所で路線図を求めると無料だという。前回ミエンドンバスターミナルでは1万6千ドンほどしたので、あれは騙されていたのかもしれない。売り子から7000ドンの水を買い、メリン広場方面へのバス(6000ドン)に乗る。降りるタイミングを見つけられずにレジェンドホテルのあたりまで行ってしまったので、川沿いを歩いて戻る。途中、サイゴン川に軍艦が停泊しているのを目隠しとおぼしき壁の隙間から眺める。

 

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乾季のため、サイゴン川の水位は非常に低い。雨期の終わり(10月末)であれば、水は歩道に溢れ出るほどなのに。はて、このあたりにいつも行っているBạch Đằng Bến(白藤辺)というカフェがあるはずだが、と思うのだが見当たらない。その代わりに以前は見られなかった公衆便所がいくつか建っている。仕方なく植え込みの縁に腰をかけていると、偽ブランドのサングラスを売るお姉さんがセールストークをしかけてくる。カフェの事を聞くと、公衆便所建設のためにみんな立ち退きになったのだという。

しばらく暇つぶしの相手になってもらおうと、カタコトのベトナム語まじりの英語で話す。サングラスは1個10万ドン(560円)だというが、高いねえ→じゃあいくらなら買うの?→いや、サングラスは持ってるし→どこにあるのよ?→ホテルにだよ→じゃあいま困るじゃない、買わないと→俺はメガネかけてるから→サングラスのほうがお洒落よ? 等々と漫才をやっていると結局半額の5万ドンまで値下げするという。このお姉さん、あまり商売っ気はなく、私との会話を楽しんでいるようだ。ベトナム語も少ししゃべる私を身内扱いしてくれたようで嬉しい。

いやあ、貧乏旅行でねえ、などと更にかわしているとと、そこにサンダル修理の男も参加してきて、サンダルを治してやるという。一昨年にマレーシアで買ったサンダルを脱いで見せてみると、確かにそこらじゅう剥がれかけており、修理は必要そうだ。この手の手作業はあまり値切る気になれないので言い値の5万ドン。サンダル自体は3000円以上したものなので、300円以下で治して使えるに越したことはない。接着剤を流し込み、あちこち貼りあわせてあっという間に修理してくれる。最後に歯ブラシと洗剤で磨いてもらい、お金を払おうとすると10万ドン札しかない。さっそくサングラス売りが「ほら、やっぱりサングラスを買う運命なのよ。あとで私達で精算するから、おじさんに10万渡しなさい、はいサングラス」とまた漫才を仕掛けてくる。結局おじさんがきちんとお釣りを持っているのを見ぬいて、サングラスは買わなかった。

 

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川の対岸、2区はいまだ原野が広がっているが、あと20年もすれば上海の浦東新区のようにビルが立ち並ぶ大都会になるかもしれない。今のうちに行ってみたいと思い渡し船を探すが、もう廃止されてしまっているようだ。バイクタクシーと交渉し、川向うまで行って帰ってくるのを5万ドンで依頼する。バイクタクシーには1kmほどの最短距離でも1万5千ドンは渡すようにしているので、2区まで往復の約6kmを5万はかなり値切ったほうだ。しかし一昨年会った現地駐在員の日本人は2km程度でも5万払っていたので、私はかなりケチだと言える。

 

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サイゴン川をくぐるトンネルを抜け、2区から市中心部を眺める。残念ながら川沿いすぐまでは行けなかったが、バイクタクシー運転手と世間話をしながら写真を数枚撮る。バスなどの中古は昨今韓国製が目立つが、写真にあるような重機類はまだまだ日本製ばかりのようだ。1区まで戻ってもらうと、トンネルをくぐって出た先がベンタイン市場より西側だったので、ちょうど昼時でもあるし市場で降ろしてもらう。「市場で降ろすんだから追加料金……」などと意味不明の事を言うのをいなして5万ドンを支払う。ベトナムでは、国際チェーンのファストフードなどの一部を除いてサービスをすべて受け取ってからの後払いが基本だ。屋台などで数軒から別々に料理を出してもらっても、全てを食べ終わってからまとめて支払うのが普通だ。

 

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ベンタイン市場はやはり高めだが、それでもコムガー(鶏飯)1皿4万ドン、アイスコーヒー1杯1万5千ドンで合計310円ほど。郊外に逃げたくなるほど高くない実に巧妙な値段設定だと思う。

 

午前中に使ったお金:16万8千ドン(約944円)