2月6日午後:そろそろ単調な食事に食傷気味
※この記事は旅行から帰った後に書いています。1万ドンは約56円でした。
※地図はこちらを参照。
市場の南西、鮮魚売り場では脱走した雷魚があえなく捕獲されていた。この日は朝2時間ほどベトナム語の勉強をしたこともあり、すぐに作文してみる。Con cá đã rốn, nhưng sắp bị bắt(魚は逃げた。しかしすぐ捕まるだろう)。
Khỏe trẻ đẹp, sau 90 ngày(健康、若さ、美しさが90日後に!). これはエアロビクス/ヨガ教室の看板。
市場内の有料公衆トイレ(2000ドン)を使って、近くにいた物乞い(Người ăn xin)2人に1000ドンずつ施しをして、そろそろお腹が空いたなと思いながら歩いていると市場の南に飯の屋台を見つける。
頼んだのは野菜乗せのcơm tấm(コムタム:砕き米)、Thịt kho(豚の角煮)、trứng kho(煮卵)、cá khô(魚の干物)、súp(スープ)であわせて3万5千ドン。田舎にしては結構高いかな、とも思ったけれど、追加のおかずを頼むと結構加算が大きいのだろう。調味料はヌクチャム(ヌクマム、唐辛子、にんにく、砂糖の合わせ調味料)と、おそらくタマリンドの溶き汁。魚は鋏で切ってもらって、タマリンドをつけて。店のおばさん、おじさん、娘さん(13歳)、息子さん(8歳)と『指さし会話帳』をつかって交流しながら30分ほどかけていただく。
ベトナムで猫を見かける機会は、他の東南アジア諸国に比べて少ない。マレーシアのようなムスリム国は猫を大事にするし、タイのような中進国は欧米の影響で猫を可愛がる文化がある。しかしベトナム(特に北部)では、猫を食べるからだ。このチャーヴィンの街はメコンデルタ南部にしては大きめのモスクがあるし、猫を愛でる文化もあるのかもしれない。
飯屋の家族とたっぷり交流してから、ふと疲れを感じたのでホテルまで帰る。途中、街の中心のラウンドアバウトの近くのホテルの前でバイクタクシーのおじさんに声を掛けられる。普段は無視するのだが、ふと近寄って返事をしてみると、これがびっくり、田舎町には似合わず英語ペラペラ、日本語も最低限の意思疎通はできるほどの話者だった。名は Phátというそうだ。確かにこのチャーヴィン市は田舎と言えども郊外に工業団地くらいはある。そこに赴任している日本人の家族などが来た時にガイドをしているのだろうか。話を聞いてみると、やはり工業団地に日本人はいるそうだが、そこから出てこないので、私のような日本人は初めてだそうだ。10分ほど世間話をして、ホテルの名刺をもらって別れる。その後寄り道をしたりして疲れてしまい、結局ほかのバイクタクシーにホテルまで送ってもらって1万ドン。ホテルで冷やしたミネラルウォーターを1本買って5000ドン。
ホテルでテレビを見たり、インターネットで暇つぶしをしながら休憩していたが、夜になったので食事に出かける。あちこち歩きまわるが、コムタム屋とフーティウ屋とバインミーの屋台しか見つからない。まだベトナム4日目とはいえ少し食傷ぎみ。しかもビールを飲めるところが壊滅的に無い。しかたなく雑貨屋で333ビールを2缶買ってそのとなりのコムタム屋に入り、氷とグラスを出してもらう。ベトナムでは飲食店への持ち込みはごくあたりまえにOKだ。肉乗せのコムタムとあわせて全部で4万2千ドン。
外国人か? 何人だ? 日本人だよ、と店員と話しているうちに、そういえばこの街の人口の2割以上がクメール人だったと思いだし、近くのテーブルの鼻が大きい色黒の女性に「クメール人か?」と聞いてみると、「私は違う、彼女がクメールだよ」と指さされた先に色白の美女がいた。ああ、確かによくよく見ればクメール人らしくくっきりとしたルージュを引いて、肌もずいぶん白く彩っている。鼻が大きいだとか、色黒だとかの先入観は、(とくに女性に対しては)捨てるべきだろう。
帰り道、服屋の看板に Thanh lý Cuối Năm / Đại Giảm Giá の文字を見つける。しばし考えたが、これは「整理末年 大減価(=年末整理 大特価)」なのだと理解する。もっと一瞬で解ればベトナム語も身に付いたといえるのかな、と思いながら近くの屋台で夜食用のバインミーを1万5千ドンで1本(1万と1万5千とあるぞ、といわれ後者を選んだ)、ホテルの1階でビール1本とミネラルウォーター1本を買って1万7千ドン。Anh thưは、「バインミーで1万5千はぼったくりだ」と憤慨しながら、売り物のレンブをおやつにと分けてくれた。
この日使ったのは25万3千ドンとホテル代18万ドンで43万3千ドン(約2247円)