ドーソン岬とバオダイ帝の別荘

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※このときのレートは、1ドル=23千ドン程度です
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3番バスで向かうドーソン岬は、一部の日本人の間では売買春のメッカとして知られているらしい。インターネットの掲示板などではバカな日本人が安かった安かったと騒いでいるが、正直その価格、サイゴンのふつうの売春婦よりずっと高いぞ? いやまぁ、私は単に海と、阮朝最後の皇帝・バオダイ帝の別荘を見に行くだけなので関係ないが。
 


ドーソン岬までは3番バスで1時間ほどのバス旅。料金は20千ドンである。しかしこの席はどう座るんだろうか?
 



バスはgoogleマップにある一番先のバス停まではいかず、バオダイの別荘のすこし先で終点折り返しとなっていた。今日は朝から雨模様だったせいか、海は非常に荒れており、海水も汚かった。しかし有名な港町だけあって、多くの貨物船を見ることができた。
 


海を眺めてぶらぶらしていると、さすがに売買春のメッカだけあって3人ほどの客引きに声を掛けられた。無視するが、かといって他にすることも何もないので、ふらふらと高台にあるバオダイ帝の別荘に向かう。別荘の入り口の案内所には誰もおらず、建物の中に入ってから係員に20千ドンを要求された。
 



以前にダラットでバオダイの「離宮」を見たことはあるが、ここは離宮ではなく「別荘」と呼ばれているだけあって、建物も小さく、とくに見どころもなかった。テレビや冷蔵庫やエアコンがあるのも興ざめ。
 


2階は王子様お姫様の部屋がずらり並んでいたが、家族全員で来てテロに遭えば全滅だなー、という感想しか浮かばない。まぁ、窓から見える海の景色はよかったが。
 

 

夏熱、秋涼、冬寒。なんだか当たり前の事が書いてある壺。後年の作でしょう。応接室にあった冷蔵庫やテレビ同様に。

係員のお嬢さんに「平均で一日何人くらい客がくるの?」と聞いてみたが、「今日は平日だから少ない。週末はもっと来る」と、わかったようなわからないような答えが返ってきた。
 

これ以上することもないし、街に戻ることにする。別荘入り口前の道に出て、カフェの親父に「ここ3番バス通るよね。バス待ちさせて」と声を掛けてコーラを頼む。すぐにバスが来てしまったので、一気に飲み干してバスに乗った。バスは街の中心部の大きなホテルの前まで行くそうだが、なんだかこの街に疲れてしまったので、宿泊するのはやめにしてすぐ次の街に向かおうと決め、 Cầu Ràoバスターミナルで降りることにした。空模様もなんだか悲しげだし。
 
(続く)