ラン島からバンコクへ・オンヌットで夕食
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ビーチからホテルに戻り、シャワーを浴びたり荷物をまとめたりして11時にチェックアウト。宿のスタッフに電気自動車で埠頭まで送ってもらう。本土に戻るフェリーは12時との看板が出ていたので、埠頭の食堂でアイスクリームやガパオライス(辛くしないで、と言ったら唐辛子ゼロのものが出てきてしまい全く美味しくなかった)を食べていると、なんとフェリーは11:30に出港とのことだった。あわてて乗り込む。
パタヤ側の埠頭では、ターミナル21に行くというソンテウに乗っては見たもののいつまで経っても出発しない。結局はGrabでタクシーを呼ぶことにした。Grabはマレーシア発のタクシー・バイクタクシー・出前宅配サービスで、ベトナムでもメジャーである。スマホアプリもベトナムでインストールしたものがそのまま使えるが、ベトナムのアカウントにチャージしてあるお金は使えず、海外では現金払いのみとなる。奇しくもタクシー代はスワンナプーム空港~パタヤの143バーツと同額だった。
パタヤ北バスターミナルに着いたのは13時前だったが、思ったより乗客が多くチケットは14:20のものしか買えなかった。まだ金曜日の午前なのに。
しかたなく軽食を食べたりジュースを飲んだりして1時間半ほどターミナルで待機。この間にネットでバンコクのホテルの予約を済ませておく。
ここから乗るバスはエカマイ(東バスターミナル)ゆきだが、今回わたしはその手前のオンヌットのホテルを予約しておいた(バスはオンヌットでも止まってくれる)。いままでは一人旅ばかりで、バンコクの宿といえばカオサン周辺(厳密にはラムブトリ通り)を選んでいたのだが、あのエリアは中年の夫婦旅行にはそぐわないだろう。医療用大麻の解禁以来、世界中のバックパッカーがあつまるカオサンは治安面の問題があるとの噂もある。いろいろ調べてみた結果、スクンビット通りの端のほうであるオンヌットを選ぶことにしたのであった。
スクンビット通りというのは、ナナあたりからBTS沿いに6km程度東に伸びた通りであり、外国人、とくに日本人の多く住むエリアを形成している。中心に近いアソークやトンローは日本人が多すぎて旅行者向きではないだろうが、エリアの東端のオンヌットであればまだまだローカルの暮らしが見られるそうだ。またオンヌットは駅前にロータスとBigCのふたつのスーパーマーケットがありフードコートなども便利である。さらにいうと、このオンヌットと空港の間は激安ロットゥー(ミニバンを使った乗合バス)が出ており、空港との連絡も至便なのである。
14:20パタヤ発のバスがオンヌットに着いたのは16:10ごろ。ラン島のホテル代を現金払いし、予定外に Sea walk もしたものだから現金が心もとなくなっている。オンヌット駅のATMでお金を下ろすと、手数料220バーツ+5000バーツが3811千ドン(ベトナムの銀行のデビットカード使用)。手数料も高ければレートも悪い。ベトナムで両替したときは1000バーツが695千ドンで買えたのが、今回は1000バーツが730千ドン。手数料を勘案しなくても約5%もの損害である。
今回泊まったホテルはオンヌット駅から徒歩5分ほど、スクンビット・ソイ(路地)77/1通りにある Better Moon Gueesthouseなるカフェ併設のホテル。ホテルの前の通りはちょっとした市場通りになっている。booking.comで予約して2泊1800千ドン(≒2700バーツ程度)であった。
デザインが女子好みでエコな感じなのはいいのだが、受付人員なし、部屋は動きの渋いデジタルロック、4Fなのにエレベーターなしと、若干不便であった。
ホテルでしばらく休憩するともう17時過ぎ。いまからどこか観光に向かう時間でもないし、せっかくスーパーマーケットの近くの宿なのだから、夕食にいくついでにお土産を買ってしまおうとBigCへ。BigCはタイの大企業「セントラル・グループ」が経営するスーパーマーケットで、ベトナムにも何十店も出店している。妻が想像を超えた額のお土産を買ったため、スーパー店内でのわたしの記憶はない。
夕食はネットで調べたRK Food Gardenなる屋台村で食べることにした。以前はオンヌット駅近くにあったそうだが、いまはスクンビットのソイ81から500mほど入ったところに移転しているとのこと。当初、夫婦旅行らしからぬバックパッカー的行動をとってしまいソンテウで行こうとして失敗。妻の顰蹙を買ってしまった。結局ソイ77の入口からタクシーに乗るのが正解だった。メーターは35で始まって39で着いたのだが、50バーツ札を渡すと、初老の運転手が「あれえ? このメーターおかしい??」とかあれこれ言い出してお釣りを出そうとしなかったので、そのまま50バーツあげてしまった……。
現地在住もしくは出張者らしい日本人団体が何組もいた。そういうグループの中でちゃんとタイ語を話せているのは、やはり女性ですね。
入口近くのおばあさん経営の店で最初に注文したのが、妻が食べたがっていた海鮮トムヤム。トムヤムタレーというべきか。「辛くするか」と聞かれて Yesと答えたのだが、私にも妻にもちょうどいい辛さだった。
次にまだ食べていなかったグリーンカレー。「カオニャオ(もち米)はあるか」と聞いたが「ない。向こうのソムタムの店とかで云々……」と言っていた。
このように外国人が店にないものを頼んだ時、ベトナムであればさっと知り合いの店から調達してきて、何食わぬ顔でいくらか上乗せして勘定につけておくものだが、やはりタイ人にはそういった考えはあまりないようだ。私の経験上ではあるが、東南アジアでそういった「はしっこさ」があるのは、やはりベトナム人、ついで中華系である。それに比べてタイ人はやはり少しのんびりしている。マレー人程ではないにせよ。
まだ食べたりなかったのでキノコ春雨スープ(ゲーンセンヘット?)と、昼間のまったく美味しくなかったガパオライスの再チャレンジ。今回のガパオライスは具材は美味しかったものの、ご飯がいかにも安食堂の安いコメといった感じであった。
ほかにビアリオの大瓶を2本頼んだ。お会計はビール2本220B、料理4品430B、妻の頼んだイチゴスムージー60Bで710バーツ。
帰りのタクシーはスクンビット通りでUターンが難しい都合上、ソイ48あたりのバスターミナルを経由し49バーツであった。
(続く)