バンコク市街1日観光その1(午前)

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※このときのレートは、1000バーツ=695千ドン=4070円=28USD程度です
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朝は7時すぎからスクンビット通りを挟んで向かいのロータス(スーパーマーケット)のフードコートへ。ここも空港の Magic Poing Food Court同様にチャージカードでの電子支払いとなっている。私が11年前に東南アジア大陸部一周旅行をしたときは、こういう電子支払いの食堂はシンガポールやマレーシアの一部にしかなく、バンコクのモーチットマイ(北バスターミナル)などは食券制だった。例えば200バーツをカウンターに出すと20バーツの食券を8枚と10バーツの食券を4枚くれる方式である。
 


妻が頼んだ海鮮センミー炒めと、私の頼んだクィティアウのつみれ入り汁麺。センミー炒めのほうが圧倒的に美味かった。こういうフードコートの安い汁麺は、乾麺を事前に水戻しせずに茹でていることが多く、「全体はまだ固いのに表面はでろでろ」になりがちである。

旅行先では妻は何もしないで私についてくるだけ。正直もうすこし主体的に動いてほしい。「水ぐらい買ってきなさい」と奥の自販機を指差しチャージカードを渡したら、何故か自販機の近くの係員にカードを返却してしまい「お金が精算されてしまった」と困った顔で帰ってきた……。
 


 


8時前に駅に戻り、駅係員に「ワンデーパッ、ソンコーン(2人)」と伝えてBTSのワンデーパスを購入。これは購入日の24時まで有効で1枚150バーツ。今回はオンヌットに滞在のため十分もとは取れるはず。
 


まずは乗り換え+妻にバンコクで一番にぎやかなエリアを見せる目的もあってサイアムで下車。時間的にデパートなどは開いていませんでしたが。

サイアムでBTSシーロム線に乗り換えてサンファンタクシン駅まで。ここからサートーン船着き場まで歩き、チャオプラヤー川の船に乗る。11年前に来たときは安い1日乗り放題券があったのでそのつもりでワンデーパスを買い求めると1枚150バーツ。しかも観光客向けの1回30バーツの船にしか乗れないとのこと。5回乗らないと元が取れないなぁ。若干失敗したかなーと思いつつ船を待つ。
 


この船は hop on hop off ボートというらしい。一般の船とちがって見晴らしのいい二階席もトイレもあり、確かに観光客には向いているかも。
 


橋の高さは結構ギリギリである。チャオプラヤーの水位は大きく変わったりしないのだろうか?
 


 


私はバンコク3度目だし、妻はカトリックの村に生まれた純カトリックなのでお寺にはあまり興味がない。ということで王宮周辺の観光はワットアルン1本に絞ることにしました。入場料も安い(100バーツ)し。
 


最近中国で流行っているという「観光地ご当地3Dアイス」がワットアルンにも。1個89バーツとかなり高いがタイティー味を購入。いままであまり意識したことがなかったが、タイティーというのは香港ミルクティーのような濃厚なもので、深く発酵させた茶葉にオレンジや各種香辛料を足したものらしい。
 


タイ服を来て観光している人もかなり見かけた。女性のこれはシワーライというらしい。
 


実はワットアルンのあの象徴的な建物は、チャクリー王朝の威光を示すために作られた後付けの仏塔であるらしく、仏教的には拝む場所ではない(はずである)。妻がきちんと大仏も見たいというので奥にある礼拝堂へ。

妻は結構熱心にお祈りをしていて、後で聞いてみると「仏様と話をしていた」とのことである。妻は先に述べたように生粋のカトリックであり、私と出会った頃は仏教に対して若干ながら敵対心まであるようだったのだが、同じカトリックながら宗教多元主義者でもある私と結婚してからは随分柔軟になり、お寺巡りも好むようになっているようだった。

宗教多元主義とは、「登山道が違うだけで、どの宗教も山頂を目指しているには違いがない」という考え方である。ユダヤ教や神道は別として、少なくとも世界宗教の仏教・キリスト教・イスラム教は弱者救済・平和の達成・死後の安寧という同じ目標をもっており、ただ礼拝の方法や開祖が違うだけで分かり合えるはずであるという考え方だ。
 


 


ワットアルンを見たあとは渡し船で対岸に渡り、ワットポー周辺で軽く食事を取ることにした。ワットポー近くの船着き場は市場に直結しており、観光客向けとはいえ安い食堂が結構あるのである。妻はパッタイと私はガイヤーン(焼き鶏)を頼んで150バーツ、ついでに屋台で買ったカオニャオマムアン(ココナツミルクで炊いたもち米とマンゴー)とオレンジジュースが100バーツ。ワットポー自体は入場料も高いので今回は訪問しなかった。
 


このワットアルン~ワットポーの渡し船に関しては、11年前に来た時に印象深い思い出がある。私と一緒に渡し船にのった日本人団体ツアーの中に、車椅子の息子さんをつれた年配のお母さんがおり、渡し船に乗る段差を車椅子で超えられずに難儀していた。思わず私が「ここに障害者がいるぞ、誰か手伝ってくれ!」と英語で声を上げたところ、屈強な欧米人男性がわらわらと群がってきてあっという間に車椅子を船に載せてしまった。降りるときも同様である。これに対してお母さんが、「こんな優しくしてもらったのは初めてだ。日本では一度もこんなことはなかった。まさか海外でこんなことをしてもらえるとは……」と泣き出してしまった。それに気づいたツアコンの若い男性が、そこで初めて「何かありましたか?」と確認に来たのである。おそらくツアー会社は「障害者だからと特別なサービスはできません。自己責任で」という契約だったのだろう。日本人の冷たさ・無責任さを思い知った経験だった。
 


ふたたび船にのりワットポーを離れる。私はフェリーだの渡し船だのに乗って景色を眺めるのが大好きなので、さらに北上しこの船の終着であるプラスメーン砦のあたりまで行ってみた。
 


時間はちょうど昼時。戦勝寺の裏あたりでカフェ休憩(タイ茶、ソーダ水、デザート1品で255バーツ)をいれる。また少々現金が怪しくなってきたので50USDを両替。今度は逆向きの船に乗り、アイコンサイアムに向かう。
 
(続く)