毎日の格言(Châm ngôn mỗi ngày) 3-1-2017


ベトナムの日めくりカレンダー「Ngày mai tươi sáng(明るい明日)」から、日々の格言を紹介します。なお本シリーズは語学学習のためのものであり、格言の内容に常に賛同するものではありません。
 

 
今日は格言ではなく、記念日です。
 

Kỷ Niệm ngày sinh đại thi hào Nguyễn Du
 
(3/1/1766 – 16/9/1860)
 
Thiện căn ở tại lòng ta.
Chữ tâm kia mới bằng ba chữ tài!

 

  • thi hào……漢越詩「詩毫」あるいは「詩豪」と思われるが正解は……。
  • Thiện căn……漢越詩。善なる天性、と辞書にはあるが、漢字でどう書くのだろう。「善根」だろうか
  • lòng ta…… lòngは普段、ブタの内臓料理で見かけますね。物理的に「内臓」という意味だけでなく、臓腑、魂みたいな意味合いにもなるようです。複数の taがついています。
  • ở tại……う、ở と tạiが重なることもあるのか。
  • Chữ tâm kia mới bằng ba chữ tài……字、心、あれ、新た、によって、三、文字、才?? こんなもんわかるかい! ひとまとめで慣用句のよう? 調べてみたら漢訳がありました。「三才倍一字之心」だそうです。「優れた才能が一文字に宿る」くらいの感じでしょうか。うーん。

 
訳してみます。
 

大詩毫グエン・ズー(1766年1月3日~1860年9月16日)の生誕記念日。善なる天性は身の内の全てに宿り、優れた才は一字に宿る。

 
うーん、この内容では勉強にならない。グエン・ズー(阮攸)はベトナムの国民的詩人・国民的古典作家で、もともとは後期後黎朝の分裂時代に東京鄭氏の貴族として生まれ、ようやく役職についたかと思った時に西山朝の乱、黎朝の滅亡、広南阮氏の復興による阮朝成立が立て続けにおこり、ゲアン省ホンリン市社の森で隠遁生活を送っていたところを阮朝に招かれて大臣を勤めた大天才です。対中国使節団の代表に三度選ばれているというからそのすごさがうかがい知れるでしょう。
 
彼の隠遁したホンリンは、これまで2度通過はしているのですが、きちんと訪問はできていません。いちおう、Khu di tích Đại thi hào Nguyễn Du(大詩毫グエン・ズー史跡区)という史跡公園や、bảo tàng Ngyễn Du(グエンズー博物館)がゲアン省ヴィン市の南、ハティン省ギースアン県にあるそうです。うーん、ハティン市・ヴィン市は両方合わせて9泊してるのに行けていない……。
 
彼の手による、「ベトナムの源氏物語」ともいわれるほどの国民的古典作品「Kim Vân Kiều(金雲翹)」は今でも多くの人に読み継がれています。日本語版であたらしめのものは、1995年に佐藤清二さんが英語版から訳した「トゥイ・キォウの物語」があり、私もこれを読んでいます。話の結末は、18世紀儒教精神のもとで書かれたとは思えない個人の人生への賛歌のような終わり方となっており、新鮮に感じました。今のベトナムの若者相手に話をしていても、この作品の登場人物の名前は普通に通じます。ベトナム文化を知るためには必読でしょう。
 
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