ドンタップ省ホング市社へ

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※このときのレートは、1ドル=23千ドン程度です
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バスは8時15分出発である。余裕を見て7時前に家を出る。今回はまずバイクでホーチミン市の西の玄関・ミエンタイバスターミナルまで向かう。いわゆるメコンデルタ地方のことをベトナム語ではよく Miền Tây(ミエンタイ:西域)と呼ぶ。ミエンタイバスターミナルはホーチミン市からメコンデルタ地方に向かうバスの一大集積地である。ターミナルの駐輪場は満車だったので、近くの私営駐輪場にバイクを停めておく。

 

待合室のポスター「Bỏ rác đúng nơi quy định là hành động của người văn minh」(ルール通りの正しい場所にゴミを捨てるのが文明人の行動です)。ベトナムでも最近は社会意識を高めようとする運動が盛んです。

 

インターネットで予約しておいたチケットは、ミエンタイバスターミナルのFUTAバス窓口で予約番号を告げればその場で発券してもらえる。旅のお供に雑誌、ウズラのゆでたまご、ジュースなどを買って出発時間を待つ。

 

今回も快適な寝台バスを選んだ。料金は130千ドン(約590円)である。

 
いつもの休憩所で肉まんを食べ、バスは交通の要衝・ミートゥアン橋へ向かう。ミートゥアン橋を渡ってサデーク街道をゆくのかと思ったが、橋はわたらずにティエンザン(メコン川の一番ホーチミン市よりの流れ)の北岸を進んでいった。

 

ホング市社(市社は日本でいう「町」のようなもの)についたのは13時45分すぎ。移動距離200km・5時間半ほどである。まずは市場の近くまで行って、コーヒーを一杯いれて気持を落ち着ける。

 

カンボジア国境に近いエリアに何故か多いのが、このタイプの xe lôi(セロイ:荷車)である。これでバイクタクシーも営業する。流線的?なデザインがベトナム文化とはちょっと異質な感じである。

 

新市場が建設中のようだった(なおこの後、2020年9月にホング市社はホング市に格上げになりました)。そういえば朝うちを出る前に食事をしてから、うずらの卵と肉まんしか食べていない。とはいえ地方都市では昼飯時を逃すと飯屋は開いていないことが多い。この街も同様だったが、パン屋に「ハンバーガー」の看板があったので食べてみる。肉まんのスチロール箱に入った、安っぽいハンバーガーだった。

 


 
ここからジンバー国境までの道筋は調べてある。ドンタップ省バス667番に乗ればいいのだ。バスが通るであろう道まで出て、雑貨屋のおばさんにバスが通るかどうか聞いてみる。「座って待ちなさい」というので、ジュースを買って氷を水筒に入れてもらって椅子にかけて待つ。いつもは「韓国人か?」と聞かれることが多いのだが、なぜか今日は「日本人か?」と一発で当てられた。

 


バスはすぐにやってきた。しかしすごいオンボロである。揺れる揺れる。

 
(続く)