帰路のメコン川渡河旅行その②

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※このときのレートは、1ドル=23千ドン程度です
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Ba Tri県へ


上陸した先はベンチェ省バーチ県。じつは昔教えていた学生でこのバーチ県出身者がいて、洪水で家が流された経験があるという話をしていたので、どんな田舎なんだというイメージがあったのである。地図上でもかなり田舎っぽく見えるし。しかし来てみるとまぁふつうの街であった。
 


バーチで見かけた謎の宗教施設。あとで調べてみたらこれはカオダイ教のものだった。普段見かけるカオダイ教寺院とはかなり趣が違っているが、これが古い形式なのかもしれない。
 


華人の墓地。「廣肇」とはどこだろうと思ったら廣州+肇慶のことらしい。
 


Tân Xuân社のラウンドアバウトにあった記念碑。「第516大隊の功績」とある。ベトナム語では Đại đoàn(大団)が「師団」であり、Trung đoàn(中団)が「連隊」であり、Tiểu đoàn(小団)が「大隊」である。
 

Ba Lai川の堰



さて、メコン川の8大支流で一番ちいさなバライ川は、川幅も狭いことから多くの場所で橋が架けられている。私が今回通過したのは cồng đập Ba Lai、すなわち「バライ川河口堰」となっている場所であった。
 


近くにはバライ観光公園的なものがあった。その近くで川の上にテラスが伸ばしてある場所があったのでここでしばらく休憩。
 

Cửa Đại ~ Bình Tân



これで未踏の河口は最後。クアダイ河口の渡し場に到着。

これまで説明してこなかったが、ベトナム語で「Bến」は「岸辺」「各種乗り物の停止する場所」という意味である。また「phà」はフェリーのことである。
 



クア「ダイ」の名前の通り、そこそこ大きなフェリーが運行していた。到着地点はティエンザン省タンフードン県。県全体が Lợi Quanという、ミトー川とクアティエウ川に挟まれた中洲となっている。しかしさすがメコンデルタの入口として観光で稼いでいるティエンザン省である。フェリーもいままでのどこのよりも立派である。
 

Bến Chùa



ようやく最後の渡河点。ここは両岸合わせて Bến Chùa(お寺の渡し)と呼ばれているようである。
 


ここの渡し場は船が立派なだけでなく、若い女性係員が切符売り場に常駐しており、ハンディターミナルでチケットを印字して渡してくれる。
 


 

この渡し場を過ぎてしばらく行くと、横に細長いティエンザン省の東側の中心・ゴーコン市社に到着する。ゴーコンはかなりの大きな街で、これまでの他の街よりも都会的である。今回の帰路は Bến Chùaの渡しからホーチミン市の自宅まで残りの約75kmを一気に走破しての帰宅となった。途中で若干雨に振られたが、完全に雨季に入る前に旅行を済ませられてよかった。
 

あとで計算してみると走行距離は2日で300km以上。しかしこれで、1泊すればチャーヴィン省くらいまでは行ってこられることがわかった。あと何度こういう旅行ができるかわからないが、いつかはハウ川の河口のほうまで行ってみたいものである。
 
(完)