Du lịch Việt Nam 2012/Aug/21 Part5 「サイゴン解放作戦」

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この記事の前提条件は1日目パート1を参照ください。
※この旅行記は帰国後に書いたものです。ブログの投稿日時を旅行当日に合せています。


6日目(8月21日)その6 「サイゴン解放作戦」

 
ホテルに帰ったのが20時過ぎ。ワインとポテトチップスをつまみながら荷物を整理して、部屋に荷物が散乱したままバスタブにお湯を溜める。さすがに長距離移動で疲れていたのでゆっくりとバスタブに浸かる所存。

あらかたお湯が溜まったところで、お湯の温度を確認しながらふと何気なくバスルームのドアノブのプッシュ錠を押してみると

 
 
がちゃん。
うんうん、ちゃんと鍵はかかるな。まぁ必要ないし解除しておこう。

がちゃん。
がちゃがちゃがちゃ……。

 
 

……!? 開かない!? ナンデ? ロックナンデ!?

 
 

プッシュ錠を何度押しても手ごたえはない。ドアノブをどれだけ回してもロックが解除される様子はない。アメニティグッズの櫛の歯を使ってピッキングを試みると、ドアノブ自体のシリンダーは動くのだが、プッシュ錠のシリンダーはびくともしない。

 
 
閉じ込められました。I’m locked in the bathroom.

 
 

まさか、旅先で一番安心できるホテルの風呂でこんな目にあうとは。とにかくドアをガンガン叩いて Help me! を叫び続けるが反応がない。テレビを結構な大音量でつけっぱなしだったの、失敗だったなぁ。叩きつかれて手が痛くなってきたので、脚でドアを蹴りながらさらに へーぅみー! へーぅみー!と叫び続ける。しかし反応はない。

ゆっくり湯船につかうのに暇つぶしにしようと、ジプロックにいれたスマホを持っていたのは幸いである。気を取り直してホテルのフロントに電話してみるが、ローミングになにかトラブルが起いるようで、「後でかけなおしてください」が繰り返し流れるだけ。

仕方がないので、アメニティグッズに書かれていたホテルのメールアドレスに gmailでメッセージを送るが、この時間帯の従業員がメールをチェックしているとは思えない。ましてや英語のメールを読んで理解してくれるのは、ちょっと望みすぎだ……。

バスタブに湯が溜まったままなのでダラダラと汗が流れる。持ち込んだミネラルウォータも飲み干してしまった。最悪の場合は水道水を飲めば大丈夫だと思うが、確実におなかを壊すだろう。電話が使えなくてもネットは大丈夫なので、いつも使っているIRCのチャットルームで救難呼びかけを行うが、あまり本気にされてないっぽい……、と思ったらバンコク在住の @koshianが助け舟を出してくれた!

とりあえず状況をつたえ、電話は掛け間違えていないことなどを確認。ようやく落ち着いてきたので、バスタブのお湯を抜くとガンガンに利いたエアコンの冷気が除湿ファンに吸い出されてバスルームも快適な温度になってきた。

やはり何度電話してもフロントに通じないので、@koshianに助けてもらうことに。最初部屋番号を間違えて伝えてしまうなどの間違いはあったが(だって部屋移動したばっかだったもん)バンコクからの国際電話の成果で 22:20頃にようやくドアを叩く音が。しかしなにぶんテレビの音量が大きいため、なかなか意思の疎通が出来ない。「10分くらい待っててくれ」との声のあとで、どうやら鍵開けのプロを呼んできたらしく、ドアのこじ開けが始まる。

ドアの鍵自体はすぐにマスターキーで開けられたのだろうが、当然のことながら安全対策で内側からバーロックを掛けているので、それを破壊しているのだろう。ノミを木槌で叩くような音がひたすら響き渡る。

約1時間後、ついにドアが突破されたようでスタッフが部屋の中に入ってくるが、やはりバスルームのドアが開かない。何度かピッキングを試したあと、やはりドアノブを破壊することに決めたらしく、「危ないからドアから離れてカーテンに包まっててくれ」とのこと。

 

ドアノブ破壊中

それから更に40分、ガコンという音とともにドアノブ本体がごっそり抜き取られ、ようやくスタッフと顔をあわせることができた。しかし鍵のシリンダーがまだドアに食い込んだまま抜けないようで、ラジオペンチを使って丁寧に金具類を書き出していく。

通報から約2時間。ついにドアが開く。

いやね、ベトナム人はやっぱり「途中で諦めてやめる」ってことをしない性格だと信じてたよ! スタッフに「どんな高級ホテルでも、どんな安宿でも、これはいつ起こるかわからないハプニングだから、俺はそんなに怒っていないよ」と伝えると、ドアのバーロックを指差して「いや、これしてたから時間かかったんだよ」みたいな言い訳をするので、「私にはセキュリティが必要だ。それは正当な行為だ」と毅然として言うと、ベトナム人の口からついに「Very sorry」が出た。sorryをベトナム人から聞くのは初めてだ。

 

受け具が破壊されたバーロック

しかしこのお詫びに洗濯代くらいタダにしてくれないかな、もし万が一救助代を請求してきたらどうしようか、などといろいろ妄想したが、特になにごともなかった。「部屋移るか?」と聞かれたが、バーロックは受け具が破壊されただけで、ロック自体はできる状態だったため「いや、別にこのままでいいよ」と伝える。バスルームの鍵は明日までに直しておくそうだ。

 

ドアノブが破壊されたバスルーム

バスルームのドアが閉まらないのは冷房効率などを考えると少し残念であるが、とりあえずお風呂に入りなおし、ペリエを飲んで1時半ごろに寝る。

 

壊れたドアにはスマホのイヤホンジャックアダプターを簡易ロックとして使用。これで多少は冷房効率もよくなるか。

 
 

1件のコメント

  • うはぁ、こらまたごっつい貴重な体験されましたのう。
    なんかの拍子に閉じ込んでタオル一丁でフロントに駆け込んだ事はあるけど
    閉じ込められた事はまだ無いなぁ。

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