ベトナムの宝くじに当たった

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久しぶりに宝くじに当たった

久しぶりに宝くじに当たった。5年ぶりくらいだと思う。ちなみに妻の買ったくじである。

ベトナムに来たことのある人は知っていると思うが、ベトナムでは街のあちこちで宝くじが売られている。まぁ途上国ではよくあることである。納税システムがしっかりしていない国では宝くじの売上げが政府としても重要な収入であるし、福祉制度がしっかりしていない社会では、宝くじ売りは「社会的弱者の職業」としても重要である。宝くじは他の商品と違い、委託販売品なので売れ残っても損にならない。当たっていなければ/抽選日が終われば紙くずなので商品を傷つけても問題ない。定価販売なので値段交渉の必要もない。朝に元締めから受け取ったものをそのまま定価で売り歩き、夕方に元締めに売上金と残りのくじを渡し、歩合の給料をもらうだけである。ホームレス、障害者(含む低IQ者)、孤児など、判断力や行動力に制限がある人であっても出来る仕事なのである。

実際に、以前、ホームレスや孤児や身寄りのない老人を集めて宝くじ販売部隊を組織している侠客的人物が新聞記事にもなっていた。

ベトナムの宝くじの様相は、北部・中部と南部で異なる。北部・中部では「北部くじ」「中部くじ」しか売られていないが、南部では「ホーチミン市くじ」「ヴィンロン省くじ」「ダラット市くじ」のように、各自治体がみんな独自にくじを売っている。ここにも南部人のギャンブル好き、統制の取れていなさが伺える。

2026年現在、南部では1日3種類のくじが売られている。今日はホーチミン市くじとヴィンロン省くじとチャーヴィン省くじ、明日はベンチェ省くじとダラット市くじとアンザン省くじ、のような感じである。

ちなみにこのくじ、ラオスやカンボジアの大都市でも買えたりするのである。

 

ベトナムの宝くじとはどんなものか

さて、ベトナムの宝くじとはどんなものか。下に掲載したのが券面である。なお他にも日本の「ナンバーズ」のようなものもあるが、ここでは割愛する。

左上のロゴには xổ số kiến thiết thành phố Hồ Chí Minh (頒布 数 建設 市 ホーチミン)、つまり「ホーチミン市建設債くじ」のようなことが書かれている。その下には ích nước lợi nhà (国の益であり家庭の利である)、giải đặc biệt 2ty đông (特別賞2ビリオンドン)とあり、あとは発行日、くじの分類コード、肝心の6桁の抽選番号が書かれている。

くじは1枚10千ドン(約60円)、夕方に行われる当選の数字と、6桁の抽選番号が一致すれば当選である。

賞金は以下(レートは2026年9月現在)。

特別賞(6ケタ一致):2ビリオンドン(1200万円)、一等(下5ケタ一致):30ミリオンドン(18万円) から始まって、八等(下2ケタ一致)の100千ドン(600円)まである。なお現在の物価でいえば、特別賞が2枚あたればホーチミン市郊外の、都心までバイクで1時間くらいの場所に中古の3階建て住宅が買えるかな、くらいである。

あ、ちなみにこの宝くじの抽選番号を勝手に利用した「ソーデー」という闇賭博もある。関わらないのが一番であるが。

 

今回当たったのは

さて、今回当たったのは六等の400千ドン(2400円)が2枚、800千ドン(4800円)である。

抽選結果はスマホのSMSなどでも調べられるし、抽選がテレビ中継もされるが、ネットで見るのが一番便利である。特にわたしがよく見ているのが、この有名宝くじ代理店「ミンゴック」のサイトで、たとえば自分の持っているくじの下1ケタが「6」であれば、左の数字一覧から「6」をクリック、そうすると「下1ケタが6の当選番号」がハイライトされてわかりやすいのである。今回は六等の8156が私のくじと一致した。

 

では換金はどこでするか

では換金はどこでするか……。じつはこれが難しいのである。特等や一等ならともかく、低級の賞だと、そのへんの宝くじ販売代理店では換金してくれない。「八等の100千ドンね、じゃあ10枚買っていきな」となってしまい、「現金でくれ」と言っても「ダメダメ、他所に行きな」でおしまいなのである。前回200千ドンが当選したときは、ネットの口コミを調べ、なんとうちから10km離れた4区の販売店まで換金にいったのだが、どうもそこは閉店してしまっているようである。

とりあえず家の近所で何件か当たってみたが、最初に行った個人商店では換金NG、次に行った有名代理店「ミンチン」の支店でも換金NG。どちらも「800千ドンなら80枚買っていけ」であった。前述の「ミンゴック」に行けば換金してもらえるというネット上の情報もあったが、「ミンゴック」の支店より、CÔNG TY TNHH MTV XỔ SỐ KIẾN THIẾT TP. HỒ CHÍ MINH、直訳で「ホーチミン市建設債くじ有限会社」すなわち、「ホーチミン市宝くじ公社」の本店のほうがうちからは近かったので、思い切って宝くじ公社に直接行ってみることにした。なお営業時間は月~土の17時までである。換金できるのは当選から1ヶ月なのでお気をつけて。


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ホーチミン市宝くじ公社ビル、英名「Lottery Tower Building」は、旧5区、現アンドン坊のチャンニャントン通りにある巨大な建物である。

地下駐車場にバイクをとめるときに警備員のおっさんに「どこに行く!」と聞かれ「宝くじ会社だ」と言ったが通じずに少々トラブル。まぁベトナム語はこんなもんである。ベトナム人同士でも通じないことがあるので、このくらいでメゲてはいけない。

エレベーターに乗って宝くじ換金所に行き、窓口の職員と話す。

職員「いくら?」
わたし「6等が2枚で800千ドン」
職員「あー、ちょっとまってて……、ってあんた、これはアンザン省くじでしょ、ここはホーチミン市くじしか換金できないよ」

し、しまった。そうだったのか。

職員「裏に電話番号かいてあるでしょ、ここにまず電話して」
わたし「住所もかいてあるじゃん。キーコン通りでしょ、直接行くよ」
職員「だめ、電話して!」
わたし「俺は外国人だから電話ニガテなんだよ! 」
職員「あー、えっとね、じゃあこのビルの下に代理店があるから、あそこはちゃんと換金できるから」
わたし「わかった。ったく、どこ行っても換金できねえでしょ? 腹がたつなあ!」
職員「(苦笑)」


ビルの1階から外に出てみると (関係者以外立ち入り禁止の通路で、警備員もいたが、堂々としていれば結構通れるものである)、Kế Đáo なる販売店があり、「全国の当選くじ交換します」とあった。店員のおっさんに「6等2枚で800千ドン。現金で」と言って当たりくじを渡すと、ごく普通に200千ドン札4枚と交換してくれたのであった。

ま、次回からここに持ってくればいいか。遠いけど。