空路ハイフォンへ

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※このときのレートは、1ドル=23千ドン程度です
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2020年5月26日早朝5時45分、タンソンニャット国際空港にバイクで向かう。私の家から空港まではバイクタクシーで片道50千ドンほど。空港の駐輪場は3泊4日なら90千ドンといったところ。ほぼ同額なら自分のバイクで行った方が気が楽だ。今回のフライトは朝7時半発。空港のカウンターには6時15分ごろ着。受付の女性は私のパスポートを見ると、なかなか上手な日本語で話しかけてきた。

 

2時間ほどのフライトで、ハイフォン市カットビ(Cát Bi)国際空港に到着する。日本語の感覚では変な名前の空港だが、Cát は「砂」の意であり、この辺りには Cát Hải, Cát Bà と、Cátのつく地名が多くある。カットビ(Cát Bi)はさしずめ「砂珠」のような意であろう。空港につく前は農村地帯をかなり長時間低空飛行したため、北部の水田の様子をよく観察できた。南部とはやはり様子が少し違う。

 

 

空港のまわりにはいわゆるデイゴの花がたくさん咲いていた。まずは空港のカフェでコーヒーを頼む。やはり北部の人は発音が明瞭だ。ベトナム語をしっかり勉強するようになってから初めての北部だが、南部にいるときよりずっと確実に会話ができている。もちろん聞き返したり言い直したりする必要はたまにあるが、ほぼ100%問題なく意思の疎通ができる。つまり私は南部弁の発音をもうすこし意識的に勉強すればいいのだなと気付き、語学学習の励みになる。しかしコーヒー1杯とペットボトルの水1本で50千ドンも取られた。

 
空港から外にでるバスを探すが、どうも存在していないようである。駐車場の係員のおばさんに聞くと、「かうざお」というバスターミナルに行けばいいという。「そこにいるバイクタクシーだといくら?」と聞くと、声を潜めて「30千ドンくらいだけど……Grabを呼んだほうがいい」という。面倒だったのでGrabは呼ばず、バイクタクシーに40千ドン払ってバスターミナルまで行ってもらう。

 
「客の送迎場所」とかかれた看板の前で降ろされ、「向こうだ」と指を指される。変なバスターミナルだなと思って google map を確認しながら15分ほど彷徨うと……ここはバスターミナルではなかった。

 

先程の場所に戻って、看板の文言をよく読むと、「客の送迎場所 カットビ島旅客輸送有限会社」とあった。つまり、例によって、何も考えていない○○で××なバイクタクシーのオッサンが、「外国人がバス乗るなら観光地行きのここだろ」と適当に運んだのであった。こういうことになりがちなのは、解っているのに……解っているのにやめられないのがバックパッカーの性である。

 
あらためてバスターミナルの名前と位置を確認して Grabを呼ぶと、若い兄ちゃんの運転手がやってきた。しかし彼も、フレンドリーにあれこれ話す割には、遠回りの道を要求するわ、チップを要求するわと、あまりいい印象ではなかった。Cầu Rào(かうざお) バスターミナルについても客引きはしつこいし、ハイフォンの街自体も聞いていたほどには発展していないし、正直うんざりである。

 

なんとかドーソン岬に向かう3番バスの乗り場を見つけ、バスに乗った。街最大のバスターミナルから、著名な観光地に行くバスの乗り場がこれである。ハイフォン、本当に経済発展著しい豊かな市なのか??

(続く)